ゴマ(胡麻)栽培入門

種蒔き

ゴマ知識を身につけて準備が完了したらいよいよ種蒔きです。

ゴマは高温を好み寒さに弱い作物ですので、種蒔きのタイミングは気温が程よく 上がって穏やかな天気の日に行いましょう。 時期としては6月がよき種蒔き日和で、ゴマの出芽時には16℃以上の地温が必要 になりますのでそのことを考慮しておきましょう。 気温が10℃でも出芽はしますが、出芽まで時間がかかりますし苗が黄化して弱く 育ってしまい、後の生育もいまいちよくありません。 丈夫に育成しようとするなら発芽して成長を開始するよりも前段階、種蒔きの瞬間 からゴマの望む環境で栽培を始めなければなりません。 どうしても早く種を蒔いて一秒でも早く自家製のゴマを食べたいというのであれば、 種蒔きの早限は関東よりも西の暖地では5月中旬から可能にはなります。 関東地方で5月下旬、やや寒い東北地方では6月上旬、それよりも早いタイミングでの 種蒔きはさすがに無謀な挑戦になってしまいますので控えましょう。 株間は20cm程度の間隔で、1ヶ所に4粒か5粒の種をまいて軽く覆土して水を たっぷりとあげましょう。 このときあまり多くの土をかける必要はなく、せいぜい1センチほどでオッケーです。 種が隠れる位でよく、あまり覆い過ぎると逆に発芽に悪影響となります。 ゴマの好む気候であれば一週間とたたずに芽が出てきます。 初めて地面の種からゴマが生えてきたのを確認した瞬間は感動物で、その日は一日中 ウキウキして小躍りしたくなる気持ちで過ごすことになるでしょう。 本当に踊ってしまわぬよう気を引き締めておかなければ、周りから変な人と思われたり 不審者として通報される恐れがありますので気をつけてください。 また踊ってしまわなくてもニヤニヤしっぱなしではやっぱり周りの人に引かれてしまい、 なにあれちょっと気持ち悪いと思われてしまいます。 発芽して背丈が10cm程度になったら、ゴマには申し訳ないのですが生育の 悪いものを間引きします。 そこからもう2週間後にもう一度間引きをします。 途中で成長具合を見て栄養不足と感じられたのなら追肥も行いましょう。 病害はシラキヌ病以外はほとんど出ませんのでそれだけに注意し、ゴマに付く害虫には スズメガというガの幼虫がいますのでそれを重点的にチェックしましょう。 大きくて気味の悪い幼虫ですが、見つけたら手でつまんで取り除きます。 素手で掴んでも特に害はありませんが、気持ち悪くて触れない、素手では無理だと いうのであれば軍手をつければ作業もしやすくなります。 女性に限らず虫が苦手という人はいますし、子供の頃から自然溢れる土地で昆虫を 捕まえたりして育ってきたような人でなければ虫に触ることに抵抗があるというのも しょうがないことです。 ですので無理のない程度に防御策を講じて害虫駆除をしましょう。 どう頑張っても自分ひとりでは無理、箸でつまむのも無理、見るのも嫌だというのなら 誰かに応援を頼んで虫を消し去ってもらいましょう。 いくら自家製のゴマが食べたいからといって、ガの幼虫に怯えて泣きながら栽培を 続けるのはどうかと思います。 やはり楽しく育てなければ面白くありませんし、そんなに苦痛を感じながら育成 するくらいならスーパーでゴマを買ったほうがいいです。 種蒔きから1ヶ月くらいで茎の下から花が咲いてきて、実も同じよう下から順番に 熟してきて収穫まであと少しです。 さやの色が緑から茶色く変色してきたらいよいよ収穫となります。